ゆるくまじめに合気道

難しいことはよく分からない。でも合気道は楽しい! そんな非ストイック人間が、日々の稽古で気づいたことや考えていることについて書き連ねます。未経験者や初心者のお役に立てますように。

意識・考え方

合気道における「スモールステップ」と「チャンクダウン」の使い方とは?

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こんにちは。
合気道三級のばーやん(@yurumaji_aikido)です。

あなたは「稽古に行きたくないなぁ……」とか「行くの面倒くさいなぁ……」って思うことはありませんか?
僕はあります(笑)
そりゃね、人間ですもの。
ありますよ、そういうときくらい。

そんなときに試してみてほしいのが、「スモールステップ」という考え方です。
「ベイビーステップ」とも言うんですが、聞いたことがある人も多いんじゃないですかね。
子どもの教育や部下の育成、あるいは自己啓発に関する話の中でよく出てくる考え方のテクニックのようなものです。

簡単に言うと、「身近にある小さな目標を一つずつクリアしていこう」ということ。
この考え方を身に付けると、生活の中にあるいろんな場面で活用することができますよ。
知らなかったという人は、この機会にぜひ覚えてくださいね(^^)

あと、「スモールステップ」と一緒に覚えてもらいたい「チャンクダウン」という言葉もあります。
こちらも併せてご紹介しますので、ぜひ覚えて活用してくださいね。

「スモールステップ(ベイビーステップ)」とは

改めて、「スモールステップ」について簡単に説明しておきますね。
(「ベイビーステップ」とも言いますが、この記事では「スモールステップ」で統一します)

スモールステップを一言で言うと、……コウペンちゃんです

はい、よく分からないですね(笑)
でも本当にそうなんです。
詳しく説明していくので、読みながらコウペンちゃんを思い浮かべてください。

何かやらなければならないことがあったとき、多くの人はどうしても先延ばしにしようとしてしまいます。
作業が複雑で面倒だったり、ちゃんとできるか不安だったり、今の自分のレベルでは難しいことだったり……。
人によって、あるいは状況によって、理由はいろいろありますよね。

ただ、それらに共通していることもあります。
それは「ずっと先のことを考えてしまって、気が重くなり作業に着手できない」ということ。

そこで、すぐに実現可能なくらい小さな目標を立てて、一つ一つクリアしていこう、というのが「スモールステップ」の基本的な考え方です。

例えば、最終的な目標が「50m を泳ぎ切ること」だとします。
まったく泳げない人からすると、いきなりこの目標を目指すのは厳しいですよね。
なので、まずは「3m でも進んだら OK!」という目標を設定します。

3m くらいであれば、蹴伸びだけで充分進む距離です。
手足を動かしたり息継ぎをしたりすることも必要ありません。
蹴伸びのフォームや姿勢も多少崩れていても、簡単に達成できる目標だと思います。

そして、3m がクリアできたら 5m、次は 10m、その次は 20m ……、という具合に、当初設定した最終目標に近付けていきます

逆に、最初の 3m も厳しそうであれば、さらに小さな目標を立てても良いでしょうね。
「水に顔を付ける」とか、「身体を水に浮かす」とか。
何でも良いんです。
とにかく「クリアできること」がポイントなので。

また、夏休みの宿題のように「難しくはないけど何となく億劫」なことについても、このスモールステップの考え方は有効です。
ドリルを一冊やらないといけないのであれば、とりあえず 1 ページだけやってみるとか、1 問だけ解いてみるとか。
繰り返しになりますが、とにかく「クリアできること」を念頭に置いてください。

小さな目標をクリアすることで達成感を感じますし、行動の「取っ掛かり」が掴めることが非常に重要です。
どんなに気が重いことでも、一度始めてしまえば意外とすんなり続けられることも多いですからね。

「スモールステップ=コウペンちゃん」という図式、納得してもらえましたか?(^^)
「面倒くさいな……」と思ったときは、この可愛らしいペンギンの姿を思い出してくださいね。

「スモールステップ」の実現に必要な「チャンクダウン」とは

「スモールステップ」を考えるとき、一緒に意識してもらいたいのが「チャンクダウン」という考え方です。

「チャンク」とは「塊(かたまり)」のこと。
つまり「チャンクダウン」とは「一つの塊になったことを、バラバラに分解すること」です。

やるべきことが大きな塊のままだと、どうしても内容が曖昧でボヤッとした感じになります。
だから不安も大きくなりやすいんですね。
それを細かく具体的にしていくことで、やることを明確化するのが「チャンクダウン」です

さっきの水泳の例でいうと、「50m を泳ぎ切るために必要なことは何か?」を具体的に挙げていくことが「チャンクダウン」に当たります。

何が必要ですかね?
僕も水泳のことはあんまり詳しくないんですが(^^;)、一緒に考えてみましょう。

まずは大まかに分けた方が良さそうですね。

  • 水に入る前の準備
  • 水に入ることに慣れる
  • 泳ぐことができる

という感じでしょうか。

そして、それをさらに細かく分解してきます。

まずは「準備」。
水着やタオル、帽子にゴーグルも必要ですね。
プールの場所や営業時間なども調べないといけません。

泳げない人は、水に対する抵抗感が強いと思います。
なので、泳ぐ前に「慣れる」こと。
「水に顔を付ける」とか、「水に身体を浮かす」とかですね。
単純に水の中に入っているだけとか、ウォーキングだけとかでも良いと思います。

「泳ぐ」を分解すると、要素がありすぎるんですが……。
まずは蹴伸びやバタ足を覚えて、次はビート板ですかね。
それで泳ぐ感覚が掴めてきたら、手や腕も使ったフォームを練習していく、という流れでしょうか。

水泳のことをあまり知らない僕ですが、まぁそれでもこれくらいの分解はすぐにできます。
しっかり時間をかければ、もっと細かく具体的に分解できそうですね。

「50m を泳ぎ切る」という目標だけしかなければ、水に入ろうがバタ足で 10m 進もうが、それは目標未達成ということになってしまいます
それじゃモチベーションを維持することは難しいですよね。
長続きはしないでしょうから、50m を泳げるようになる前にやめてしまいそうです。

そうではなく、チャンクダウンで分解した要素を小さな目標として設定して、スモールステップで一つ一つクリアしていく。
それによって達成感を得ながら、最終的な目標にも少しずつ近づくことができます。

「スモールステップ」と「チャンクダウン」。
この二つの言葉はセットで覚えておいてくださいね!
実践するときもこの両方をしっかり意識するようにしましょう。

「スモールステップ」と「チャンクダウン」を合気道に生かすには?

ここまで「スモールステップ」と「チャンクダウン」の基本的な考え方を学んできましたが、それではこれらを合気道に生かすにはどうしたらいいでしょうか?
まずは、この記事の冒頭に書いた「稽古に行くの面倒くさいなぁ」を解決しましょうか(笑)。

「面倒くさい」と感じる理由はいろいろありますが、ざっくり言ってしまうと「稽古に行く目的が見付からない」んじゃないかと思います
「稽古に行っても仕方がない」とか「道場に行って何をしたらいいのか分からない」とか。
ひょっとしたら他の人と自分を比べてしまって、「あんな風に出来ないしなぁ」なんて思っているのかも知れません。

であれば、実現可能な目標をとりあえず一つ設定して、それをサクッとクリアするように自分を仕向けましょう
本当に簡単なことで構いません。
「自分の中心を意識する」とか、「背筋をまっすぐ保つようにする」とか、「回転のとき母趾球に重心を乗せるようにする」とか。

結果、それを意識できていれば OK です。
中心からズレまくっていたとしても大丈夫。
「意識する」「〜するようにする」が目標ですから、中心に合ってようがズレてようが、意識できていれば目標クリアです
おめでとう!!(笑)

で、次はまた別の目標を立てて、「意識できてたからクリア!」を何回も繰り返していけば良いんです。
そのうち意識しないといけないことを常に意識できるようになってきたら、今度は実際に出来ることを目標にする。
そうやって少しずつシフトしていけば良いんじゃないでしょうか。

ここでの「チャンクダウン」は、技を構成する動作を細かく分解することを指していますね
相手の攻撃を受けたり捌いたり、回転したり踏み込んだり。
また、「力を入れない」とか「目線を下げない」とか、実際の動作以外の要素もたくさんあります。
そうやって分解した要素を目標として考えれば、いくらでもスモールステップを設定できそうですね(笑)。

もちろん根底には「合気道を覚えたい。上達したい」という気持ちがあることが大前提です。
その気持ちすら無いのであれば、いくら目標を設定しても道場からは足が遠のくばかりでしょうね。
テレビや YouTube の誘惑に負けてしまうのが関の山です(^_^;)

小さな小さな目標でも、それを設定したときに「クリアしたい。出来るようになりたい」と思えたなら、まだまだ大丈夫です。
まずは道着をカバンに入れて、家を出る準備をしましょう。
(↑これも立派なスモールステップです)

昇級審査における「スモールステップ」

もう少し大きな時間軸で「スモールステップ」を活用してみましょう。

例えば、今あなたが五級だとして、初段に合格することが最終的な目標だとします
でも、いきなり初段を目指すのは遠すぎますよね。
そこで、まずは四級に合格することが当面の目標になります。

では、四級に合格するにはどうしたら良いでしょうか?
もちろん四級の審査で行う技を、一つずつ稽古していくしかありませんね。
すべての技がいきなり出来るわけありませんから、出来そうな技や動作から覚えていきましょう

その一つの技も、完璧に出来る必要はありません。
まずは手順さえ覚えれば大丈夫です
見栄えが悪かろうが、動作がぎこちなかろうが、手順が合っていれば問題なし。
そうやって一つの技が出来るようになれば、次の技に移ります。

すべての技の手順を覚えたら、今度はその精度を上げていきましょう
なるべくスムーズに動くとか、しっかり相手の側面や背後に入るとか、四方投げのとき仰け反らないようにするとか。
ちょっとずつで構いません。
今は出来なくても大丈夫です。
しっかり意識してしっかり稽古すれば、いずれ出来るようになります。

ここで重要なのは、「〇〇するためには」という考え方です。
「〇〇したいなぁ」とか「〇〇できたらいいなぁ」ではなくて、その〇〇をするためにはどうしたらいいかを考えましょう。

「夢の設計図」なんて言葉もありますよね。
ぼんやりとした夢を見るだけでは、いつまで経っても実現どころか近付くこともできません。
その夢を達成するための方法や手順を具体的に考えれば考えるほど、その実現度は高くなっていきます

増して初段なんて「夢」というほど果てしなく難しいものではないですからね。
「ノーベル賞を取る」とか「宇宙飛行士になる」とかではないんですから(笑)

一つ一つ昇級審査に合格することを考えていれば、いつの間にか初段も近付いてきます
僕も気付いたらもうすぐ二級の審査ですからね。
早いものです。

基本的には四級以降の審査もやることは同じです。
技の手順を覚えて、精度を上げていく。
たったこれだけですが、その中にはいくつものスモールステップが隠れています。
ぜひあなたも見付けて有効活用してくださいね。

今回の課題

最後まで読んでいただいたあなたへ、今回の課題は以下の通りです!

  1. あなたが今思い付く最終的な目標を設定する
  2. その最終的な目標を達成するための段階を挙げていく
  3. その一つ一つの段階をさらに具体的なスモールステップに落とし込む
  4. 設定したスモールステップの一つ目を今すぐ実行に移す

必ず行動に移してくださいね!

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