こんにちは。
合気道三級のばーやんです。
今回は合気道の稽古について、基本的な流れや具体的な内容をご紹介します。
道場によって本当にまちまちなので、大まかに「こんな感じかな」くらいに思ってください。
時間の長さは、だいたい一時間~一時間半くらいが一般的です。
まだ稽古に行ったことがない人も、これを読んでイメージを膨らませておいてくださいね。
目次
着替え・準備
稽古の開始時間前に集合して、道着への着替えを済ませておきます。
初めのうちは着替えにも時間がかかったりするので、早めに行っておきましょう。
遅刻については道場によって対応が違います。
認めているところと認めていないところがありますから、しっかり確認しておいてください。
認めている場合でも、時間前に来れるときはなるべく余裕を持って準備しておきたいですね。
街のスポーツセンターを借りている場合など、常設の道場ではないところも多くあります。
そんなときは参加者総出で畳を倉庫から出してきて敷く必要があります。
若手や男性が率先して運んでくださいね!
(畳って意外と重いので、腰を痛めないように注意してください)
正面に一礼、互いに一礼
合気道もほかの武道と同じく、礼に始まり礼に終わります。
まずは正面の「開祖」に一礼。
その後に先生と門下生が向かい合って一礼。
どちらも心を込めて丁寧に礼をしましょう。
「開祖」とは合気道の創始者である植芝盛平という方のことです。
初めて道場に行ったときに、写真がデカデカと飾ってあってびっくりした人も多いんじゃないでしょうか。
別に宗教ではありませんよ(笑)
会社でいうところの「創業者」みたいな位置付けですね。
あくまで偉大な先達への尊敬と感謝の気持ちによる一礼です。
初めは「この人が合気道を作ったのか。すごいなぁ」くらいで充分です。
稽古を重ねて合気道の奥深さを知るにつれて、徐々に「開祖すごい」ってなるはず。
そうなれば一礼するときの心持ちも変わってくるでしょう(たぶん)。
もし開始時刻に遅れてきた場合にも、着替えをして身なりを整えてから一礼することを忘れないようにしてください。
もちろん先生への挨拶も欠かさずに。
指導の邪魔にならないように、うまくタイミングを計ってくださいね。
いつ行けばいいか分からなければ、先輩に聞いてみましょう。
体操で身体をほぐし、呼び起こす
本格的に身体を動かす前に、体操でしっかり丹念に身体を伸ばしたりほぐしたりしていきます。
合気道の技は大きくゆっくり伸びやかに行うものですから、体操のときからその意識を持つようにしてくださいね。
身体の各パーツを呼び起こすように、全身に気を巡らせるイメージで。
指先までしっかり意識しましょう。
合気道特有の「船漕ぎ」もほとんどの道場で行われていると思います。
正しい姿勢で行うようにしてください。
技の動きを体操に取り入れている道場もあります。
その技を頭の中でしっかりイメージしながら、相手に取られたことを想定して動いてください。
何となくやるだけでは、せっかくの体操が効果半減ですよ!
受け身や膝行で徐々に身体を慣らす
基本動作である後ろ受け身や前回り受け身、膝行を順番に行います。
これも準備体操の一貫みたいなものですね。
これらの動きによってその日の調子が分かることもあります。
「今日は左右のバランスが悪いなぁ」とか、「身体がなんとなく硬いかなぁ」とか。
久しぶりの稽古だったりすると、その動きを身体が思い出すだけでも時間がかかりますからね。
この間にしっかり確認しておいてください。
いよいよ技の稽古
すべての準備が終われば、いよいよ技の稽古に入っていきます。
合気道は型稽古のみです。
柔道のような乱取りや試合はありません。
そもそも合気道は勝ち負けを競う武道ではないですからね。
相手を倒したりやっつけたりするのではなく、相手を「制する」ことが合気道の目的です。
さらに言うと、合気道では「自分が生き残る」ことが最大の目的になります。
(まぁこの話は長くなるので、また追々……)
先生のお手本
先生がまずはお手本を見せてくれます。
一つずつのこともありますが、慣れている技であればまとめての場合も多いですね。
ただ見せるだけの先生も居れば、細かいポイントまで説明してくれる先生も居ます。
大きな道場ではたくさんの先生が居るでしょうから、あらかじめ特徴を知っておいた方が良いかも知れませんね。
ペアを組んで技の稽古
お手本が終わると、自分たちの番です。
まずは二人でペアを組んでください。
(人数が合わない場合など、まれに三人で組むこともあります)
「取り」と「受け」に分かれます。
「取り」は技を行う方、「受け」は技を掛けられる方です。
ペアを組んだら、稽古の前にまずお互いに一礼します。
合気道は基本的に返し技なので、受けが取りに攻撃(正面打ちや片手取りなど)を仕掛けるところから技がスタート。
そして技が一つ終われば、取りと受けを交代します。
何も言われなければ、まずは上級者が取りになります(下級者が攻撃を仕掛ける)。
先生のお手本を見ただけでは、分からないことも多いですからね。
下級者はまず上級者の技を手本として受けて、それを生かして次は取りを行います。
下級者に技を覚えさせるために、上級者が受けに徹することもあります。
それはケースバイケースですので、上級者の指示に従いましょう。
終わった後もお互いに一礼して、次の技のお手本を見る位置へ戻ります。
ペアの組み方
ペアを組むのにルールはありません。
誰と組んでも良いんですが、自分で相手を見つける必要があります。
初心者にとっては、これが最初のハードルになることが多いですね。
勇気を出してどんどん声をかけていきましょう。
上級者から声をかけてもらえることもよくあります。
そんなときはありがたく受けましょう。
(断るなんてもってのほかですからね!)
なるべく上級者と組むようにしてください。
初心者同士で組んでも、あまり良い稽古にはなりません。
どちらも技の理解が浅いですから、うまく出来てるのかどうかも分かりませんからね。
お手本を見る位置取りのときに、組みたい人の近くに座るのがコツです。
ただ、いつも上級者とばかり組んでいると、いつしかそれが普通になってきます(自分がちゃんとできているように錯覚する)。
何回もやって慣れている技であれば、たまに初心者同士で組むと勉強になりますよ。
「こんなにできないものか」と思いますから(笑)。
いかに上級者が自分に合わせてくれているか、思い知ることになります。
稽古が終わった後にでも試してみてください。
『EVIL HEART』の完結編(上巻)にも描かれていますね。
分かりやすいですよ。
とにかく数をこなすのが重要
この「先生のお手本」→「ペアを組んで稽古」を繰り返します。
一つの技にかける時間は、さほど長くありません(長くても数分程度)。
取りと受けを交代していたら、あっという間に終わってしまいます。
初心者のうちは特に、とにかく数をこなしましょう。
細かいことに悩んで手が止まってしまうと、それだけで終わってしまいます。
完璧にできなくて当然です。
まずは大まかな流れや手順を覚えることを念頭に置いて、最後まで技を掛けきることに集中してください。
終わりも一礼
始まりのときと同じく、礼で終わります。
正面に一礼、お互いに一礼。
身体は疲れていると思いますが、雑にならないように気を付けてくださいね。
身なりをしっかり整えて、心を込めて丁寧に。
終わり方が肝心です。
後片付け・着替え
まずは道場の掃除ですね。
掃除機、モップ、雑巾での拭き掃除など、道場によっていろいろと手順はあると思うので、先輩に教えてもらってください。
常設ではないところは、畳をきれいにしてから倉庫に片付けます。
準備のときより重く感じるかも知れません(笑)。
一人ではしんどいときは、無理せず二人で運ぶようにしてください。
ケガをしたら元も子もありませんから。
その日の稽古で気になることや分からなかったことは、なるべくその日のうちに解決したいですね。
ただ、道場によっては残り稽古ができないところもあります。
次のクラスが始まるなど、時間の制約とかもありますからね。
その日のうちが難しい場合は、メモするなどして次回に聞いてみてください。
上級者は教えるのが大好きな人たちばかりですから、嬉々として教えてくれるはずですよ(笑)。
着替えが終われば、飲みに行くなり焼肉でも食べに行くなりご自由にどうぞ(笑)
ただ節制はしましょうね(自戒も込めて)。
お疲れ様でした!